培養プレートのコスト
線虫の研究って、初期コスト(顕微鏡など)がかかるけど、ランニングコストは安いはずなんです。
変異体とってマップングと次世代シークエンスすると、taqと次世代シークエンスのお金が必要だけど、普通に交配させて、タンパク質の局在みたりするのは、、あんまりお金はかかりません。
それで何に一番お金がかかるかというと、、線虫用の培養プレートですかね。
寒天はたかくて、BDだと454グラムで3万円くらい、シャーレがファルコン社だと500枚入りで1万4千円くらい。
大体一回で、280枚つくるので、チョット計算してみると
14000円/500=28円(シャーレ)
BDの寒天だと
51(280枚分/454g)×32000円/280=12.8円(約13円)
ペプトンとかコレステロールはほぼ誤差範囲。
28円+13円=41円
大体1枚あたり40円くらい。
1000枚も使えば、4万円くらい。それなりに結構するわけです。
そこで有明高専にきて、コストダウンを図りました。
シャーレは某メーカーの500枚で4200円のものに変えました。
また寒天も伊奈食品工業の7000円のものにしました。
そうすると
4200円/500=8.4円(シャーレ)
伊奈食品工業の寒天だと
51(280枚分/500g)×7000円/280=2.5円
8.4円+2.5円=11円
大体1枚あたり11円くらい。
大幅なコストダウン!!
理研時代の元ボスは、絶対にBDの寒天がいい、仰っていましたが、まあ、伊那工業の寒天でも問題なさそうだし、伊那工業の寒天にしました。これで変異体のスクリーニングもコストを気にしないですみます。あとBDが454グラムという中途半端なグラム数は、ポンド基準の重さなのかな。。
アメリカにいたときはポンド表示に慣れていなくて、え、、この牛肉、高いの、安いの?と迷っていました。
ちなみに、もっとやすいダイエット用寒天だと、、線虫が育たないのですよ。。なんで??
食品用なので有害なものはないと思うのですが、食品寒天で作ったプレートだと、なんとなく線虫が干からびている感じなので、寒天内の水分量が線虫によくないですかね。
誰か正解を知っていたら教えて下さい。
伊那食品工業って、
たしか、トヨタも目標にしているとか新聞記事で読んだことがあるけど、50期連続増収増益の会社らしい。すごい手腕ですね。